2015年02月25日(水)06時48分
(15-04) 遠距離飛行用ビジネス機
ピケティが指摘した様に各国の所得格差は拡大しているが、米国の様な個別の特定国以外に工業国と途上国、産油国と非産油国等との所得格差も拡っている。所得格差が最も顕著に反映されて居るのはビジネス機では無かろうか? 本サイトでも度々指摘して来た通り、リ-マンショック以後の市場は2分極化し超富裕層は世界経済の不況何処吹く風と「より遠く」「より早く」「より豪奢」な機材を買い漁り、メ-カ-も付加価値が付き、売上高・収益も伸びるので超富裕層の射幸心を煽り、事態は益々エスカレ-ト。この様な流れには無縁の日本では「違う星の話」だがビジネス機関連サイトの話題として提供する。Flightglobal社の最近の2013~2023年の10年の予測ではこの期間、約10,000機のビジネス機の販売が見込まれ、売上高予測は2,580億㌦で売上価値では60%強が上位機種が占める。2013年度の年間売上高185億㌦の69%が1機30百万㌦以上の上位機種。同じ時期、日本では1機18百万㌦以上の機材は民間に1機も無く5~15百万㌦程度のLight Jetも企業人を含めた一般利用者の「2点間輸送」に利用される事は無かった。仮に日本が1機1百万ドルの回転翼機を10年間で250機購入しても2.5億㌦。2,580億ドルの1/1000に過ぎないが、だからと言って日本の国力や国際場裏の地位が云々される事は無い。1機66.5百万㌦のG-650 ER を買う金で百万㌦の回転翼機66機が買える。何れにせよ、現在話題の上位機種を紹介する。
出典:Flightglobal社
機 種 |
リスト価格 |
航続距離 |
商業販売 |
Bombardier Global 8000 |
$68.7MM |
14,631㎞ |
2017年予定 |
Gulfstream G-650 ER |
66.5 |
13,890 |
2014年12月 |
Global 7000 |
72.5 |
13,520 |
2016年予定 |
Gulfstream G-650 |
64.5 |
12,964 |
市販されて居る |
Gulfstream G-550 |
60 |
12,501 |
市販されて居る |
Dassault Falcon 8X |
57 |
11,945 |
2015年予定 |
Gulfstream G-600 |
54.5 |
11,482 |
2019年予定 |
Bombardier Global 6000 |
62 |
11,112 |
市販されて居る |
Dassault Falcon 7X |
52.8 |
11,019 |
市販されて居る |
Dassault Falcon 5X |
45 |
9,630 |
2015年予定 |
Bombardier Global 5000 |
50.2 |
9,630 |
市販されて居る |
超富裕層は更にワンランク上のAirbus, Boeing社の1億㌦台のビジネスジェット機、更には1.5~4億㌦の商用機のビジネス機仕様への転用機材の購入も行って居り、人より高額な機材を買いたがる購買層の競争意識をメ-カ-も意図的に煽り立てている。
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