2016年05月14日(土)11時26分

(16-09) ビジネス機に関するQ & A

標     題

「ビジネス機」と言う言葉は「聞き慣れない」或いは聞いた事はあっても詳細は「分からない」、又業界関係者間でも「各論」に踏み込むと多くの「異論」が出て見解の相違が浮彫りに成る。本稿はQ & A の形式で理解を深めて貰うのが目的。更に、ビジネス機に関する多くの関りの中で、ある特定の問題に就き知見を得たいと言う方々の為に目次的に「標題」として「質問事項」を列挙した。多忙の方、特定事項に関心がある向きは「拾い読み」可能な設定とした。

(1) ビジネス機とは何か?

(2) ビジネス機の統計の信憑性・精度

(3) ビジネス機の種類と価格

(4) 日本のビジネス機のグロ-バルな立ち位置

(5) ビジネス機の所有・利用形態

(6) 各種交通機関の利用コストとビジネス機の利用コスト

(7) 首都圏空港とヘリポ-ト

(8) 航空機の安全性

(9) 日本のビジネス機の将来展望

 9-01 「旅客の2点間移動の足」としてのAir Taxi

9-02 [観光と遊覧]

9-03 [地方創生]

9-04 「共同所有・共同運航」によるサプライ・デマンド両サイドの「協働」

(10) Air Taxiに関するQ & A  サイトの2016年度レポ-ト「良く聞かれる質問」参照

10-01 Air Taxiとは聞き慣れないが何か?

10-02米国でAir Taxiが利用されと言うがどの程度利用されるのか?

10-03何故日本ではAir Taxiが利用されないのか?

10-04では何故日本にAir Taxiを導入するのか?

10-05低価格帯ヘリコプタ-と言うが他の航空機との相対的な価格比較は?

10-06 Air Taxiに利用可能な低価格帯ヘリコプタ-は日本にどの程度現存するのか?

10-07 Air Taxi の利用候補の機材の性能は?

10-08低価格帯ヘリコプタ-の将来の生産予測は?

10-09 Air Taxiの具体的利用メリットは?

10-10地上タクシ-料の1.52倍にAir Taxi料金を収められるか?

10-11オスプレ-等に見られるヘリコプタ-の安全性は信頼出来るか?

10-12 Air Taxiのオペレ-ションに信頼が寄せられるか?「信用力の創出」

 

(1)ビジネス機とは何か?

ビジネス機の定義を規定した国際的な法的取決めが存在しない故に多くの混乱が生ずる。

慣行として国際的に認識されている事項

1.総保有機数より軍用機を除く。日本の2015年末の総保有機数3,190機内軍用機1,134

2.更に公的機関の保有する官/公用機を除く。2015年末で209機。

3.商用機・コミュ-タ-機を除く。 2015年末で688

4.以上を除いた航空機がジェネアビ機 (General Aviation) と呼ばれる。2015年末1,215

5.ジェネアビ機にはジェット機、タ-ボ機、プロペラ機、回転翼機が含まれる。

6.ジェット+タ-ボ機の「狭義のビジネス機」と上記を含む「広義のビジネス機」がある。

7.ビジネス機は事業・営利目的に利用される航空機に限られ、レジャ-用は除外される。

8.最大の混乱はオ⁻ナ⁻企業/個人が所有する機数の仕分けで営利目的、レジャ-併用もある。

9.膨大な小型機や回転翼機を厳密に仕分ける事が不可能で包括したデ-タ-が公開される。

10.高額のジェット機や双発タ-ボ機はメ⁻カ⁻・買手の記録もあるので比較的拾い易い。

11.逆に、低価格帯機材はディラ-や中古機の販売機数は正確にトレ-スする事は難しい。

12.従って、ジェット+タ-ボ機の「狭義のビジネス機」のデ-タ-はかなり精度が高い。

13.他方、小型固定翼機、回転翼機を含む「広義のビジネス機」の統計はかなり大雑把。

14.グロ-バルに著名なデ-タ-ベ-ス間でも10,000機強の差異が生ずる。

15.2016年末の「広義のビジネス機」は85,000機程度と成ろうが10.000機強の差は大きい。

16.日本の保有機デ-タ-は国土交通省への登録記録で高い精度の統計は得られる。

 

(2)ビジネス機統計の信憑性・精度

 

1.日本人は几帳面で数字への拘りが強いが下記の事由でかなり雑だが大勢は把握可能。

2.ジェット機やタ-ボ機は価格も高く、メ-カ-も限定され、出荷統計も公開されている。

3.一昔前は信性の高いジェット+タ-ボ機の「狭義のビジネス機」に限定した統計が中心。

4.但し、小型固定翼機や回転翼機もれっきとしたビジネス機で相当数存在する。

5.JETNET資料で世界のジェット+タ-ボ機39,763機、ピストン+回転翼機43,697機。

6. 日本の2015年末の総機数はジェット+タ-ボ機734機、ピストン+回転翼機1,344機。

7.日本のビジネス機に限定すれば、ジェット+タ-ボ機63機、ピストン+回転翼機763機。

8.日本のビジネス機の92.4%がピストン+回転翼機でこれを除外すれば意味を為さない。

9.海外では小型固定翼機/回転翼機も数年前よりビジネス機の集計に合算される様に成った。

10. 3年前位からジェット機+タ⁻ボ機とピストン機+回転翼機に分けた統計を公開。

11. ジェット機+タ⁻ボ機は把握し易いので精度も信憑性も高い。

12.ビジネスジェット機上位機種は日本の民間には無く「官・公用機」故に除外作業が必要。

13. ピストン+回転翼機はメ-カ-数も多く買手も不特定多数で統計も大雑把。

14.但し、日本は暦年末の保有機数は登録ベ-スで抑えれば厳密な数値統計が得られる。

15.国土交通省ジネス機の飛行実績対象機種は60機余、日本ビジネス航空協会30数機。

16.これで日本のビジネス機の動向が云々されるので議論が空転する。

17.小型機・回転翼機は全航連の統計はあるが「旅客の2点間輸送」の実績は無きに等しい。

18.低価格帯ヘリや会員外の実績は対象外、仕分け上「旅客の2点間輸送」は実態と異る。

19.最も古いビジネス機実績保有社はエプソンだが、エプソンは全航連の会員ではない。

20.トヨタ社員の名古屋-旭川輸送も「旅客の2点間輸送」としては記録されない。

21.国交省統計でエプソンの実績が大きく減少、名古屋-旭川便は消滅した事は読み取れる。

22.業界では無論認識されているがビジネス機推進の立場より都合が悪いので報道されない。

23.何れにせよデマンドサイドも参画させ「旅客の2点間輸送」を把握する方策考案が必要。

24.ビジネス機普及は企業マンを含む一般の「旅客の2点間輸送」と言う原点に回帰する。

25.日本ではジェット+タ⁻ボ機では一般の「手の届く」運賃提供は不可能な事は歴史が実証。

26.「事実を以って語りしめる」歴史的実績から目をそらす事なく真向から向き合う。

27.低価格帯のヘリコプタ∸のAir Taxiでもサプライ/デマンド両サイドの「協働」が不可欠。

 

(3)ビジネス機の種類と価格

ビジネス機と言っても商用機・コミュ-タ-機を除いた民間所有の航空機で事業・営利目的に利用されている機材故に、種類も価格も多岐に亘る。最上位機種は商用機の最上位機種Airbus A-3801500億円する。ドバイの首長が「空飛ぶエクゼキチブオフィス」として発注話題を蒔いた。総2階の2階が首長の起居するプライベ-トクオ-タ-、1階がスタッフのワ-キングエリアで会議室、雑談用のラウンジも備えている。これは例外で通常は中/遠距離飛行用の20~100百万㌦程度のビジネスジェット機が利用される、米国であれば南米、欧州、アジア訪問に利用される。最も代表的なビジネス機で超多忙なカリズマトップ経営者や、トップアスリ-ト、芸能人が利用する。米国の超富豪で共和党の大統領候補のトランプ氏は胴体に大きく自分の名を記し、遊説先を廻るテレビ画像を見た聴視者も多かろう。

利用運賃は㎞当りの単価は商用機・コミュ-タ-機の50~100倍。中/遠距離飛行では高単価が飛行距離に乗じられるので、大手企業のトップと言えども社内の旅費規程の縛りもあり利用する事は無い。国内では中小のオ-ナ-企業が10機余の低価格帯のLight Jetを所有しているが、航空機の愛好家で業務上のニ-ズに使う事を決断出来るオ-ナ-の限定的な利用で「一般的利用」ではない。然も、新機材の購入より、リ-ス切れと成った練習機の転売等もあり、転売先の購入価格はメ-カ-の新機材のリストプライスを遥かに下回る。

ビジネスジェット機の最上位のAirrbus A-380VLJ (Very Light Jet) の最低価格帯の2百万㌦との間に200倍の価格差がある。ピストン機や回転翼機ではその又1/10位の機材もある。中古車同様、下は5万㌦位のものもあり、5万㌦と4億㌦では8,000倍の価格差があり正にピンキリ。日本で使われている機材の大半は0.3~2.5百万㌦の低価格帯機材で過去30年殆ど変化はなく、然も機材の登録年月日と所有年月日の間の差異から多くは中古機の転売の可能性が高い。

 

(4)日本のビジネス機のグロ-バルな立ち位置

日本の固定翼機のグロ-バルな立ち位置

1.世界のビジネス機総数は2016年度末で85,000機程度に成ると予測される。

3.アジア・オセアニアの市場シェア-を約10%と見れば8,500機程度。

4.日本の民間航空機は約2,000機強、「広義のビジネス機」は800機強。

5.ジェット機+タ₋ボ機の「狭義のビジネス機」は世界40,000機日本60機余で漸減傾向。

6. .「狭義のビジネス機」60/40,000機の世界シェア₋0.15%で日本はファクタ₋ではない。

7日本のビジネス機総数800機は世界の1%弱、アジア・オセアニアの10%弱。

8.ビジネスジェット機のシェア-は24機と0.1%弱だが全て低価格帯のLight Jet機。

9世界のビジネスジェット機の年間出荷機数は約700機、アジアは10%の約70機。

10.ビジネス機として日本に輸入された機材は7年に4機。個人所有を含めて精々1/年。

11.僅か60機余の「狭義のビジネス機」も大手企業による所有機は報道関係以外無い。

12.ビジネスジェット機の償却期間7年と置けば2009年以降の若い機材は僅か4機。

13. 95%Light Jet83%が償却済機材。中国は9割強が高価なHeavy~Middle Jet

14.然も、2014年末の439機の多くは、過去5年以内に購入した若い年齢の新鋭機。

15.然し、この種比較は国情、国土面積、交通機関の普及状況、所得格差等の勘案が必要。

16.2015年度は「汚職撲滅」の嵐の中で「中国のビジネス機バブル崩壊」は現実化した。

17.加えてサウディ主導のシェ-ルオイル潰しの石油価格暴落で産油国のバブルも崩壊。

18.リ-マンショック以後さしたる影響もなかった上位機種も2015年度は落込みを体験。

19.日本はビジネス機バブルに踊らされる事もなくグロ-バルな暴風圏の圏外。

20.「狭義のビジネス機」の多寡で騒ぐ事なく日本の国情に馴染む機材の活用に注力した

21.本稿では日本の「狭義のビジネス機」の偽らざる実態を総括して記述した。

22.認識すべきは、国策の低コストの商用機、コミュ-タ-機育成の正当性を逆に立証。

23.他方、市場も利用層のデマンドサイドもバブルに踊らされる事無く殆ど無傷。

24.本稿では日本のビジネス機の本流である「広義のビジネス機」の固定翼機を総括する

25.更に、日本のビジネス機本命である低価格回転翼機を中心に現状を総括する。

26.日本は決してビジネス機小国ではなく、過去20~25年低価格機材を上手に流用。

27.日本では534機のピストン機の内255機、801機の回転翼機の508機がビジネス機。

28. 日本が低価格機材の利用に傾注したのは、国土が狭く、交通網の高度発達による為。

29.従来は顧り見られなかった低価格機材の「市民権」を認知、集約による合理化で新たな展開。

30.但し、分散化された市場と運航形態故に海外に比しコストが極端に高く利用度が低い。

31航空機業界の集約の範例、低価格帯機材、必要インフラ等必要要件は出揃って居る

32.過去の不足要因は市場・顧客の参画と対話による市場の実態把握とこれへの現実的対応。

33.市場の現状を直視、デマンドサイドとのニ-ズに沿った施策で事態の打開は図れる。

 

日本のヘリコプタ

業界のグロ-バルな立ち位置

1.グロ-バルな視点では日本は90年迄900機余を擁する米・加に次ぐヘリコプタ-大国。

2.バブルの崩壊と「失われた25年」で700機台で横這い最近は800機台に回復。

3.公開の統計間の整合性は薄く比較は避けるがFlight International Dataで世界8位。

4.日本は2016年中に躍進著しい中国に抜かれるが、ここ数年間中国の保有機数が急増。

5.これに対し、日本では過去10年間保有機数は横這い・微増で機材が高齢化している。

6.単発タ-ビン機の85%15年以前登録されたもので買い替えが行われていない。

7.言葉を換えれば、償却済の機材 (7年償却) 85%だがその割にコストが高い。

8.償却済の機材で米国に比しチャ-タ-料が3∼5倍と言うのが改善を要する最大の課題。

9.最大の課題は個々の企業の「点」の事業活動で機材の稼働率は損益分岐点の半分程度。

10.業界の「共同機構」による「協働」体制で現状打開が図れるかが課題。

 

(5) ビジネス機の所有・利用形態

1.「日本ビジネス航空協会」の対象とするビジネス機はジェット+双発タ-ボ機36機。

2. 所有機の4機は新聞社、18機はオ-ナ-企業で1機を除き協会の会員企業でもない。

3. 米国のNBAAは約8,000の企業やビジネス機オ⁻ナ⁻等利用者が会員のビジネス航空協会。

4. 無論、米国企業を代表するブル-チップ企業も多数参加している。

5. 日本は14機の運航業者4社は会員だが、運航機材のデマンドサイドの利用者は限定的。

6. 所期の目的であった一般の「2点間利用」は海外ビジネス機訪問客の国内輸送が主流。

7. 201310月末で訪問機の利用客の訪問機を利用した日本国内での移動が認められた。

8. 新聞社、オ-ナ-企業の飛行実績の国土交通省の統計はあるが一般的に流布されない。

9. 国土交通省は一部単発タ-ボ機、双発ピストン機を含め60機余の実績は集計している。

10. JBAAの会員でないオ⁻ナ⁻企業が大半で実態把握は為されず運航業者実績も公開しない。

11. 一部は業界誌に短かい記事が載るが殆どの人の目には業界誌故に触れる事もない。

12. 況して、763機と目されるピストン機、回転翼機は「眼中になく」一顧も与えられない。

13. 故に、海外先進各国の様に自国のビジネス機の利用実態を誰も正確に把握して居ない。

14.米国では業界団体が統計を集計すると「独禁法抵触」の疑惑を招くので中立機関が行う。

15.欧米には10社程度の中立の調査機関が業界関連の各種統計を集計・市販している。

16.米国の航空機製造メ-カ-団体のGAMA1月末に前年の実績を無償公開する。

17.FAA (連保航空局) も民間の協力を得て膨大な各種統計を公開民間の意思決定を支援。

ビジネス機の所有形態

1.ビジネス機を個別の企業や個人が所有する問題点は機材の稼働率確保にある。

2.ビジネスジェット機の高額な機材では500時間、回転翼機でも300/年の利用が必要。

3.Air Taxiの飛行距離1回往復50~100㎞、回転翼機の速度200/時で600~1200/年。

4.個人は勿論、個別企業でもこれだけの稼働率を維持する事は生易しい事ではない。

5.Heavy Jetの成田⁻New York往復20,00025時間500時間利用は年間20回が必要。

6.1回の往復費用4千万円と置けば8億円/年、他に維持費を含めて10億円はする。

7.商用便ファ⁻ストのフルフェア⁻2百万円20回で4千万円/年と10億円/年の差は大きい。

8.言う迄もなく航空会社の機材は他人数の利用者が共用、コストを按分負担して居る。

9.ビジネス機Heavy Jet 50百万㌦商用機150百万㌦で3倍だが商用機の乗客は200/回。

10.定期便であれば週2~3回は運航する。航空会社も機材の稼働率と搭乗率が生命。

11.誰にでも分かる理屈を1980年半ばにビジネス機にも応用2000年代の業界急成長に貢献。

12.具体的には機材を複数人で共同所有、運航は業者に委託するFractional Ownership.

13.共同所有は1/2~1/8, 時には1/16の事例もある。16百万㌦の機材でも1百万㌦で済む。

14.Fractional Ownershipシステムの提供業者は数十機、或いは100機以上を一括購入。

15.共同購入者は僅かの投資額で機材を利用出来、提供業者はVolume Discount が収益源泉。

16.提供企業最大手NetJets社は単一メ⁻カ⁻より200機単位で購入大きなDiscountを得る。

17.ビジネスジェット機の最大手Gulfstream社は当初よりNetJets社と提携業績を伸した。

18.超富豪ウォ-レン・バフェットが80年代20分の説明でNetJetsを買収した伝説もある。

19.但し、8~16人が共有すれば利用時ニ-ズに重複も生じ、予備機を用意する必要がある。

20.NetJets社は日本市場の需要は限定的と見て中国に進出、欧州ではポルトガルが拠点。

21.その後、競合各社が様々なバリエ-ションを考案、実際に市場で利用されている。

22.メンバ-カ-ド制、年間特定時間利用の権利、機材の利用権をブロックで購入等々。

23.日本でもゴルフクラブ、会員制リゾ⁻トマンション、最近はカ⁻シェアリングが応用例。

24. 米国の格式のあるゴルフクラブは年間の総経費を年末会員に頭割りで按分負担させる。

25. 官庁、大企業でも運転手付きの公用車・社有車をハイヤ-に切り替えた。

26. 機材価格の高いAir Taxiは「共同所有・共同運航」で一般でも利用可能と成る。

27,何れにせよサプライ・デマンドサイドのニ-ズを「協働」で満たす枠組み構築が必要。

(6) 各種交通機関の利用コストとビジネス機の利用コスト

 

1.日本は海外の航空機ショ-に出展される格好良いビジネス機に憧れたが価格は等閑り。

2.デマンドサイドの利用者側は経済合理性の無いビジネス機には関心がなくスレ違い。

3.ビジネス機の運賃は商用機の50~100倍と桁違いに高く生半可なものではない。

4「ステ-タスシンボル」としての高額機材の利用か? 経済合理性に則った機材かの選択。

5.両サイドの是非の論議は避け競合交通手段の補完として利用可能な利用コストを記述。

6.最も利用される公共交通機関は鉄道、メトロ、路線バス、商用機等だが運賃差は大きい。

7.一番高い新幹線特急のグリ⁻ン車で\35/㎞、国際間商用便ファ⁻ストフルフェア\100/

8.国内の商用便の支払運賃は平均\20/㎞弱、コミュ-タ-便支払運賃平均は\30/㎞弱。

9.国土交通省の路線別公開運賃の総平均だが各種個別割引があるので支払運賃ベ-ス。

10./遠距離飛行のHeavy Jet\1,750~2,000/㎞、国内用のLight Jet\1250~1500/㎞。

11.競合交通機関で最も高いのは地上タクシ⁻料で¥350/㎞故ビジネス機利用は問題外。

12.一方米国ではAir Taxiの運賃負担能力は地上タクシ-料の1.52

が限界と言われる。

13.350/x 1.5~2 = \525~700/㎞ヘリの飛行速度200/時で¥105,000140,000/時。

14.Robinson R-44は米国$600∼700/時、日本で¥200,000/時故工夫次第で到達可能目標。

15.日米運賃差の最大の要因は機材の稼働率で損益分岐点300/年。日本の実績150/年。

16.運航業者間の相互融通による稼働率アップ、機種の絞込み集約による保守費用の合理化。

17.航空機業界で過去30年繰返した企業の集約、アライアンス結成も抜本的合理化が目的。

18.個々の「企業エゴ」を捨て「大同団結」でパイを大きくし皆が大きな分け前に与る。

19.他方、利用者が「手の届く」利用で業務面での「生産性向上」、「旅行」も楽しめる。

20.交通が不便な地方へのアクセスで「地方創生」、「観光」による「村興し」も実現。

21.結果として、サ-ビス提供側、利用者の便宜向上、地域振興のWin-Win関係構築。

22.地上タクシ-とAir Taxiも「競合」ではなく「相互補完」で「共存共栄」。

23.サプライ・デマンドサイド「協働」で日本の特質である「チ-ムワ-ク」「全員参画」。

24.具体的な範例として身近な関東経済圏での利用の潜在的可能性を示唆した。

25.フランス、英国に匹敵するGDP、地域企業、工業団地との交流、観光資源開発。

26.直ぐ目前に「宝の山」が眠って居り、Air Taxiに必要な機材も運航業者も揃って居る。

27.市場の現実を直視、サプライ・デマンド両サイドが「協働」すれば果実を享受出来る。

 

(7) 首都圏空港とヘリポ-ト

1.東京は全ての機能が一点集中、国際的にも巨大な人口を抱え慢性的に空港容量が不足。

2.オリンピック招致が決まり、2週間の開催期間中の訪問客の対応が焦眉の急と成った。

3.オリンピックの成功は招待国日本の責務だがこれを機会に航空インフラを考え直す。

4.国土狭小、人口密度が高い日本の首都圏でこれ以上の空港建設の余地は無い。

5.無論、既存の空港の新たな滑走路建設や飛行空域の見直しは当然行われ様。

6.但し、それ以前に持てるインフラを如何に活用するか見直す時期に至っている。

7.茨城空港の軍民共用は実現して居り、横田基地の共用も検討されている。

8.先進諸外国では内外商用便の玄関口空港と非定期便との棲み分けが行われている。

9.これは、行政指導と言うより自然に棲み分けが行われた結果である。

10.日本は世界の政治・経済中心地より遠く「大量輸送」による低廉な商用便を育成した。

11.定期商用便の50~100倍するビジネス機を利用する事は大手企業幹部とてない。

12.他方、海外の限られた超富裕層、セレブ、VIP, カリズマ経営者の利用者はいる。

13.ビジネス機の利用者、運航業者の最も嫌うのは混雑した空港。

14.離発着枠、滑走路の順番待ち、それ以上に空港の雑踏によるセキュリィティ-問題等。

15.結果として、玄関口の都市圏主要空港より周辺の二次空港が利用される。

16.茨城空港開港時にANA総合研究所が首都圏4空港併用の提言したが一部引用した。

17.茨城空港開港、羽田第4滑走路の完成後、国交省も同様の提言を行っている。

18. 茨城空港は都心より最も遠いが、ヘリコプタ-なら都心迄25分程度。

19.某運航会社が都心迄のヘリコプタ-運航の用意が有る事を公式の場で明言した。

20.にも拘らず、都心よりの交通のアクセスが悪いと「一刀の下」に切り捨てられた。

21.ヘリコプタ-の利用は高額故に現実的ではないと言うのが主たる理由。

22.欧米より往復4千万円払いビジネス機で飛来する利用者にはさしたる金額ではない。

23.赤坂ア⁻クヒルズ-成田間のヘリコプタ-利用料は片道27万円、5人利用で¥54,000/人。

24.茨城空港はそれより高く成ろうが超富裕層、セレブ、VIPには「雀の涙」。

25.横田の共用が可能に成っても都心へのアクセスには同じ問題が横たわる。

26.ビジネス機が混雑した空港を嫌う事も勘案すれば日本も棲み分けを考えるべき時期。

27繰り返し述べて来た様に.本稿は企業の「一般利用者」に資する事が目的。

28.欧米では「特権階層」以外もアクセスが悪い空港の送迎にAir Taxiを利用する。

29.New Yorkは企業が集中するMid-Town ウオ-ル街にヘリポ-トが用意されている。

30.2014Air Taxi, Air Tourに利用された回転翼機は夫々867機と,218機計1,000機以上。

31米国は国土が広いのでジェト機、タ-ボ機を含めた固定翼機は夫々6,004機と174機。

32.米国でもヘリコプタ-が利用出来ない指定禁止区域は有るがそれ以外は離発着自由。

33.自動車でも禁駐車指定地域や時間制限はあるがそれ以外は良識の範囲内で駐車は可能。

34.日本では地方工場の空地や野原でも場外としての許可取得が義務付けられて居る。

35.国土が狭く、人口密度が高いにしてもこの種規制の緩和も「地方創生」の課題。

36.埼玉県は大宮駅近隣市有地にヘリポ-ト設置を計画、幹線駅よりの便宜供与を検討中。

首都圏4空港構想

(羽田、成田、茨城、横田共有)

「茨城空港は同じ首都圏に位置する羽田・成田・横田空港と連携し、「定期航空需要」のみならず、首都圏の経済・観光の更なる発展につながる「幅広い形態の航空輸送」に対応出来る空港として建設・発展させるべきである。とりわけ、他の空港が十分に対応出来ないと考えられる「国際チャ-タ-輸送」、「格安航空輸送」、「ビジネス航空輸送」、「ヘリコプタ-」等に重点を置いた機能・役割を分担すべきである。」

2010年を境に、首都圏の空に劇的な変化が訪れる。羽田空港・成田空港の拡張に加え、茨城空港の民間共用化が現実のものと成り、更には横田基地の軍民共用の可能性も高まりつつある。そして、この茨城空港を単なる地方空港ではなく、「首都圏空港の一翼」とみなす時、巨大な航空需要を有する日本の首都圏を、羽田・成田・茨城、さらには横田を加えた4つの民間空港でカバ-すべき時代が目の前に迫っていることに気づく。」

「日本の首都圏は、欧米の大都市圏(ロンドン、ニュ-ヨ-クなど)に比べ、その人口に対して著しく空港の数が不足しており、その結果、慢性的に発着枠が不足する状況が続いている。然し、「首都圏4空港時代の到来」により、これら4空港を計9本の滑走路(総延長26㎞)を持つ一つの巨大な空港として捉えれば、日本の首都圏にロンドンやニュ-ヨ-クにも匹敵する世界有数の空港インフラが整うことになる。日本および茨城県の航空政策担当者や航空・空港関係者は、コペルニクス的発想の転換が必要と成る時代が目前に迫っていることを強く認識すべきである。」

「茨城空港の利活用に関する提案」 ANA総合研究所 20083

 

(8) 航空機の安全性

1.航空機事故発生はマスコミで大きく報道され航空機の安全性への一般の危惧が残る。

2.又本項で的を絞ったヘリコプタ-はオスプレ-の安全性が政治問題化された。

3.機材の改善、アビオニックスの長足の進歩で、最近は機材の欠陥事故は大幅に減っている。

4業界は2015年が航空機事故の分水嶺に達した年として将来記憶される年と言う認識。

5. 航空機の安全性は他の交通手段より格段に安全性は高いがパイロットの教育は必要。

6. メカニカルな欠陥よりテロ、ハイジャック等セキュリテイ-問題が今後の主要課題。

航空機の安全性に対する最近の海外業界の認識

 

1.2015年度に死者が出た航空機事故は9件死者176名、2014年度は19件、死者671名。

2.事故件数は80年半ばより低位横這いで推移して来たが2015年は前年の半数以下死者1/4

3.定期商用便の事故は2件、ドイツのGermanwingsとロシアのMetrojet

4.前者は精神不安定な副操縦士の自爆、後者はイスラム過激派の爆弾テロで死者374名。

5.他に台湾・インドネシアのコミュ-タ-便3件、死者125名と不定期便3件、死者16名。

6.何れも航空機のメカニカルトラブルでは無く、操縦ミスやテロ等の人為的要因。

7.航空機の安全性に対する機材供給者側の改善やアビオニックスの進歩で事態は大幅改善。

8.従って、2015年を転換点として機材の安全性より人為的な要因へと重点が移行した。

9.操縦士の精神的不安定による事故は過去にも無い訳ではないが極めて稀。

10.寧ろ、テロ、サボタ-ジ、ハイジャック、地上よりの撃墜等セキュリテイ-問題が浮上。

11.然も空港等の警備が強化された現在、警備を通れるインサイダ-に注目が集まる。

12.テロイストに通じる人間がインサイダ-と成りパスを持って警備を潜る事態も発生。

13.更に操縦士の人為的ミスやハイジャックに備え地上より誘導する無人機も検討され始めた。

14.商用機の無人飛行等奇想天外と思われるが、日本でもハンドル無しの自動車開発が進む。

15.無人機は1960年代初めベトナム戦争で毒性の強い枯葉剤の散布の為開発された。

16.日本でも、農薬の空中散布用に無人機が開発され以前より実用化されている。

17.米国はアフガニスタン、最近はロシアも中東で無人爆撃機を投入している。

18.日本では未だ無人商用機の利用は話題と成らないが、米国では真剣な検討が進んでいる。

航空機の安全性確保に関わる課題

1.毎年世界各地で航空機業界の様々なイベント・会合が開催され業界関係者が集う。

2.ビジネス機関連ではBACE (米国)EBACE (欧州), ABACE (アジア) 等がある。

3.31~3,Heli-Expo 2016Louisville, Kentucky20,000人の参加で開催された。

4.BACEの参加者は例年25,000名、EBACE 12,000名、ABACE 8 ,000名前後。

5.参加者の関心を引くのは新鋭機のディスプレ-、開催期間に合せた巨額な成約の発表。

6.2015年のビジネス機関連の年度成約・受渡実績、10年予測等の統計類も発表される。

7.又多くのブ-スで関連業界の業者が様々な部品、計器、ソフト等も展示している。

8.但し、マスコミ等が報道するのは新鋭機、成約額、年度業績、予測等全般的な情報が多い。

9.この様な業界の会合の前後、会期中を通して開催される安全性のセミナ-は報じられない。

10.今回のHeli-Expo 2016でも会期中46回の安全性セミナ-・討論会が催された。

11.ヘリコプタ-の事故も激減はして居るが自己満足に浸る事は許されない。

12.事故の圧倒的多数は自家用機、零細運航業者、訓練中の事故。安全性の認識と訓練不足。

13.請け売りだが、航空機事故の乗客生存率は98%と俄かに信じられない数値。

14.説明を聞くと、軽度のミスも事故として報告義務があり、多くは死傷者が出ない為。

15.訓練中の事故は、教官が横に座って居り、ミスも重大事故には至らない。

16.多くのブ-スには最先端のアビオニックス機器や各種の運航安全のソフトも展示される。

17.機材の機械的欠陥の改善、アビオニックスの進歩、運航者の教育で安全性は大きく改善。

18.安全性に関する特集記事も業界誌には載るが、専門的領域で一般に読まれる事は少ない。

 

一般人にも分かり易い説明

1.鉄道、バス、自動車に対して事故発生件数、死傷者数は桁違いに低い。

2.日本にも長い利用歴史が有り関係者なら安全性に対する認識は確り根付いている。

3.時折マスコミが取り上げる事故はセンセ-ショナルに煽ったり、政治的、意図的に流用。

4.問題が生じたら毅然と「事実」を統計で示し反論すれば済む。

5.2014年度の米国でのヘリ事故は36件、死者7人、負傷者36人、日本では事故1件。

6.2014年度の日本での交通事故発生は573,465件、死者4,113人、負傷者709,989人。

7.航空機、ヘリコプターの事故は鉄道、バス、自動車事故件数に較べれば比較に成らぬ数値。

8.一般の人でも分かる事例を流用、説教型では無く知識欲を刺激認識を深める。

9.富士山山頂の気象観測所の資機材はヘリコプタ-で搬送、重い大型ド-ムも含む。

10.Airbus7~8年前エベレスト山頂に無事着陸に成功し機材の性能/安全性をアッピ-ル。

11.東日本震災では天皇陛下はお召機、菅首相も官邸よりヘリコプタ-で被災地訪問。

12.安全性が最も求められる天皇、総理も緊急時の災害地訪問にはヘリコプタ-を利用

13.米国大統領は常時ホワイトハウス裏庭の芝生よりヘリで5分のAndrews空港を往復。

 

(9) 日本のビジネス機の将来展望

ビジネス機の一般的な普及は過去2025年官民挙げての努力に関わらず、見るべき成果はなく、国際的には日本の相対的地位 (日本の立ち位置) は「失われた25年」同様年々減退している。特に、アジア・太平洋圏では大陸国である豪州、中国、印度、島嶼国のニュ-ジ-ランド、インドネシア、フィリッピン等も着実に成長を続ける中で、日本では足踏み状態が続き相対的な地位低下の歯止めが掛からない。

1.ビジネス機に関する各種統計は逐年整備されグロ⁻バルな趨勢も公開資料から読み取れる。

2.ビジネス機関連の業界団体は数多いが折角の公開資料の解析は行われず公開もされない。

3.全ての業務の基本であるPlan-Do-See (PDCA-Plan-Do-Check-Action) も励行されない。

4.近代医学の基本は「早期発見、早期治療」、「転ばぬ先の杖」の「予防医学」。

5.「体調異変」に気付いたら直ちに診断、対応策を取らなければ「命取り」に成る事もある。

6.過去の「繰り言」より前向き、建設的な思考と「有言実行」で結果を出す事が全て。

9-01 「旅客の2点間移動の足」としてのAir Taxi

 

1.ビジネス機と言う以上企業マンの「2点間移動の足」を提供する事が「原点」

2.Air Taxiを含めたインバウンドの海外からの訪問客の「2点間移動の足」も提供する。

3.限られた時間内で多くの場所を廻りたい一般観光客への便宜の提供も重要。

4.これにより地方との交流を図り、地域経済活性化により「地方創生」を現実化する。

5.但し、顧客にビジネス機を利用して貰うには「費用対効果」を納得して貰う事が必要。

6.如何にビジネス機のメリットを強調しても利用者の「手の届かない」運賃供与では無意味。

7.この「当り前」の事が過去看過されて来た故に具体的な成果に繋がらなかった。

8.「解」は一般が利用出来る運賃が可能なビジネス機の利用形態を提示する事。

9.当然の事乍ら、低価格帯機材の「協働」により利用コストを抜本的に見直す事が必要。

10.先ず、日本で利用可能な低価格帯機材のビジネス機の存在と重要性を認識・認知する。

 

9-02 「観光と遊覧」

 

1. 利用対価を受取り観光・遊覧に供される機材はビジネス機の範疇に入れられている。

2. 但し、機材の所有者の個人的なレジャ-に供される機材はビジネス機より除外される。

3. 全航連の回転翼機の実績も「遊覧」の項目を設け米国では”Sight Seeing””Air Tour””

4. 本稿も対価を取る観光・遊覧用機材は観光業と言う営利事業としてビジネス機に含める。

5. 海外では航空機がAir Taxi, 或いは”Flightseeing” 用に半世紀以上使われて来た。

6. 日本でも小型固定翼機や回転翼機が観光・遊覧に利用されて来たがコストが高く限定的。

7. 全航連纏めの2014年度実績は小型固定翼機で年間340時間、回転翼機1,984時間。

8. 日本の年間総飛行実績は小型固定翼機8.7

/年、回転翼機は年間稼働時間7.8万時間。

9.米国はFAR Part 91の”Sightseeing”はピストン機61,000時間、回転翼機62,000時間。

10. FAR Part 135対象のチャ-タ-はピストン機51,000時間、回転翼機279,000時間。

11. 日本の商用便平均運賃は\19/㎞、コミュタ⁻便 \30/㎞回転翼機観光で \595~2,100/㎞。

12. 米国の観光用回転翼機の運賃はAlaska \70/,Hawaii \26/, Grand Canyon\42/㎞。

13. 上記の遊覧飛行は年間428,500時間、285,700回、1回平均90分。利用客2百万人/年。

14. 国情や文化の違いもあり同列では語れないが、一義的には利用料の決定的な格差が課題。

15.低価格帯機材の利用とは言え「粛然たる現実」と真っ向から向き合う必要がある。

16.「観光立国」の国策遂行には、国内の「2点間移動」の足としての便宜供与が不可欠。

 

9-03 「地方創生」

1.日本は世界でも指折りの「交通大国」、狭い国土に網目の様に交通網が廻らされている。

2.東京より700㎞位は新幹線等鉄道が有利とされその先は航空機の方が有利とされて居る。

3.北海道、九州、四国、沖縄等は時間的に見て航空機の利用の方がメリットが大きい。

4.然し、近距離と言っても幹線鉄道、幹線空港より離れると交通の便が悪い処も多い。

5.関東でも北部を横から横へ水平移動するには近距離でも意外に時間を要する。

6.工場、研究施設、工業団地等訪問も幹線鉄道駅、空港より先のアクセスに時間を取られる。

7.地上タクシ

を利用しても道路状況で時間を取られAir Taxiでの補完のニ-ズは残る。

8.最後の2550㎞はヘリコプタ-の飛行速度を200/時と見れば所要時間僅か815分。

9.関東に限らず、阪神、中京を始め地方の大都市圏や北海道、沖縄でも同じ問題を抱える。

10.此処では論議を拡散させない為に関東広域経済圏を代表的な範例として記載する。

11.関東広域経済圏は16県に近隣の福島、新潟、冨山、長野、山梨、静岡をも加える。

12.面積的にはドイツに近く、人口はイタリアに次ぎ、GDPはフランス、英国を凌ぐ。

13.東京の人口は37百万人と2位ジャカルタ26百万人を凌ぎ世界第一位。

14..東京都市圏の総生産額は1.5兆㌦とニュ-ヨ-クの1.2兆㌦を凌駕。

15.年間売上額10億㌦以上の企業は東京613、ニュ-ヨ-ク217、ロンドン193、大阪166

16.日本は中央集権国家で大企業は東京、大阪、名古屋を始め都市圏に集中する。

17.日本は大都市圏の周辺に経済を支える為の工場、研究施設、物流センタ-等が集中する。

18.東京に本社がある東証一部企業数953社、広域関東経済圏で1,186社。工業団地数は467

19. 都内でも3多摩、地方では鉄道幹線より離れた地域の横から横の移動は意外に難しい。

20.経済圏は東京より100~150㎞圏内、幹線駅、近隣空港より2550㎞範囲に集中。

21.人口密度が高く経済圏の面積は狭く世界に類を見ない高度に集積された経済圏。

22.従って、大陸国の様に遠距離をジェット機で飛ぶ必要もなく、北関東等空港も無い。

23.「地方創生」には都市圏~地方の交流の促進/活性化が大きく貢献するであろう。

24.ヘリによる交通であれば新たな空港建設、鉄道敷設や道路整備の巨額な投資は不要。

9-04 「共同所有・共同運航」によるサプライ・デマンド両サイドの「協働」

1.過去20年官民挙げての努力と海外業界団体支援でも日本でビジネス機は普及しない。

2.特に目的とした「ビジネスマンの足」としての「2点間輸送」は見るべき成果がない。

3.豪奢な高級機種を対象にしたが20億円超の機材は20年後民間に1機も存在しない。

4.逆に「特権階層」が利用するこれら高級機種は近隣アジア諸国で1,2001,500機存在。

5.「階級・所得格差」が相対的に少ない日本故の「胸を張れる」結果で恥じる事は無い。

6.日本は替わりに800機以上のビジネス機と目される小型固定翼・回転翼機が実在する。

7.但し、これら低価格帯機材は「ニ流市民」としてその存在も潜在的有用性も看過された。

8.近年、低価格帯ヘリコプタ-も1100万㌦と象徴的なHeavy Jet1/50~1/60

9.それも、世界の3大ヘリメ-カ-Airbus, Bell, Robinson社の三つ巴の開発競争時代。

10.然も3社のこの種低価格帯機材は既に日本市場では主要な利用機材として定着して居る。

11.その上、日本は重要市場として組立、整備、パイロット養成の基盤も整っている。

12.空の足の「国策」の「大量輸送」メリットを活かした商用便との競合は絶対不可能。

13.幾ら頑張っても低価格帯ヘリでも商用機、コミュ-タ-機の運賃の20~40倍には成る。

14.但し、競合地上交通手段のタクシ-料の1.52倍程度に収める可能性は出て来た。

15.ヘリコプタ-は地上タクシ-の如く信号待ちや交通渋滞もなく走行速度は4倍。

16.地上タクシ-同様短距離(片道25㎞)、短時間(2550㎞利用で815分)での活用。

17.利用の可否は高コストの企業マンの「真の人件費」平均¥3050,000/時の節減効果。

18.日本のヘリコプタ-利用料は米国の37倍。コスト引き下げの余地は充分ある。

19.利用者の「手の届く」地上タクシ-料の1.52倍程度の利用料は工夫次第で可能。

20.それには、「ニ流市民」視されているヘリコプタ-に対して「市民権」を認知・付与。

21.特に、ビジネスマンを含む「旅客の2点間輸送」の手段としての「原点回帰」。

22.地上、空の交通手段が高度に発達して居る日本では「補完」手段としてのヘリの活用。

23.それも、「短距離」「短時間」利用の地上タクシ-との「競合」ではなく「補完的利用」。

24.但し、ヘリコプタ-の利用料引き下げの要は「低価格帯機材の利用」と「稼働率向上」。

25.「資本集約的産業」である航空機事業での固定費は利用時間に反比例して下がる。

26.此処に、「共同所有・共同運航」の決定的な必然性が存在する。

27.航空事業の集約メリットは、グロ-バルアライアンス、コ-ドシェア-等で証明済み。

28.「ビジネスマンの生産性向上のツ-ル」である以上生産性向上の定量的な立証が必要。

29.海外ではヘリ利用による時間節減を利用者の人件費節減に換算「費用対効果」を検証。

30 「共同所有・共同運航」で関係者の「協働」による「点」「線」「面」への組上げが必要。

31.防災、救急医療、「観光立国」「地方創生」、オリンピック開催のニ-ズを下支えする。

32. 過去20年の努力が結実しなかったのは一義的に市場、顧客の参画が無かった為。

33.ビジネス機の定義を「双発タ-ボ機+ジェット機」として小型機、回転翼機を排除。

34.意図はしなかったが、結果的に800機に近いビジネス機の存在価値が見過ごされた。

35. 「双発タ-ボ機+ジェット機」の利用料は商用機の50~100倍で一般利用は無い・。

36.結果的に利用者は外国ビジネス機訪問客の日本国内移動とVIP等の「特権階層」のみ。

37. 日本の最大の強味の「協働」によるチ-ムワ-ク、コンセンサス醸成も発揮出来ず。

38.サプライ・デマンドサイドの「協働」、縦割り組織の壁の排除が残された大きな課題。

39.これが日本に残された最後の然し重要な選択肢として業界が「小異を捨て大同に付く」

一般が利用可能なビジネス機の在り方

1.「一般」と言っても地上タクシ-利用同様公共交通機関運賃にプレミアムを払える利用者。

2.国内では時間節減、利便性で割増料金を負担出来る金銭的に裕りがある利用者も多く居る。

3.対象は時間を重要な経営資源として配慮可能な企業の上級管理者、プロフェッショナル。

4.プロフェッショナルとは医師、弁護士、コンサルタント、タレント等の特殊技能保持者。

5.経済的に裕りがある一般利用者で家族、高齢者同伴等タクシ-利用が必要な利用者。

6.インバウンドの海外訪問客で短い滞在時間を最大限に有効活用したい利用者。

7.米国ではAir Taxiの運賃負担能力は地上タクシ-の1.52倍と言われる。

8.ビジネス機の利用は「金で時間を買う」選択肢で「2点間の移動」の所要時間は約1/5.

9.2点間を直線で結び」地上の信号待ちや交通渋滞もなく飛行速度は自動車の4倍。

10.節減時間を人件費の節減に換算、多くの場合1.5~2倍のプレミアム支出を正当化可能。

11.企業も利用従業員の「生産性向上」が定量的に認識出来れば出張費として社費処理可能。

12.節減時間を人件費の節減に換算する簡易ソフトは米国では十数年前から市販されている。

13.1泊旅行が日帰りで済めば宿泊・食事費も節減、肉体的負担軽減・快適性も配慮可能。

14.公共交通機関に代えタクシ-を利用する際も利用者は損得を直感的に判断している。

15.何れにせよ、地上タクシ-料¥350/㎞と置けば1.52倍の¥525∼700/㎞が負担力の限界。

16.ヘリコプタ-の飛行速度を200/時と置けばチャ-タ

料は¥105140,000/時と成る。

17.例えば成田空港間―都心間の定額タクシ-料を¥20,000とすれば¥3040,000と成る.

18.Air Taxiの利用は地上タクシ-同様短距離、短時間2550/回、多くて100㎞程度

19.速度200/時で所要時間25508∼15分¥14∼35,00010030分¥52.570,000

20.Air Taxiを乗合いにすれば35名の乗客の負担運賃は乗客の頭割りの金額迄下り得る。

21.但し、タクシ

に高級車を使わないと同様Air Taxiに高額な上位機材は利用されない。

22./遠距離飛行用のHeavy Jet155100百万㌦、低価格帯ヘリで0.31.1百万㌦。

23.低価格帯ヘリはビジネスジェット機価格の1/100,「共同所有」の纏め買いで更に下がる。

24.この1/100の低価格機材の「共同機構」の運航会社へのリ-ス料は僅か1/12/年。

25.「共同運航」でタクシ-会社同様機種を絞れば保守・修繕・管理コストも大幅に下がる。

26.1機50万㌦の機材でもタクシ-車の何十倍の機材価格、固定費コスト引下げが不可欠。

27.低価格帯ヘリで損益分岐点は300/年利用、日本の業界平均はその半分の150/年。

28.「共同所有・共同運航」で機材運航の柔軟性を与えアイドル時間を減し稼働率を挙げる。

29.Air Taxi運航コストの主要要素は機材の固定費とパイロット代で年収ベ-スで固定費化。

30.固定費負担は年間実稼働時間に反比例して下る故に「手の届く」運賃提供が可能と成る。

31.日本より機材の稼働率の高い米国の低価格帯ヘリのチャ-タ-料は$6001,000/時。

32,為替レ-トを¥95105/$の平均¥100/$と置けば¥60100,000/時と目標値の範囲内。

33.デマンドサイドの自治体、大手企業の参画で経営基盤の構築、強化、安全性遵守の励行。

34.旅行代理店を含むデマンドサイドの参画で事業採算の確立に不可欠な集客基盤を固める。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。


*