2013年02月13日(水)09時06分
Cessna中国でのタ-ボプロップ機の事業展開で合意
Cessna社は中国のAvic傘下のCaiga (China Aviation Industry General Aircraft Company)と Cessna 社製造機で人気のあるCaravanシリ-ズのタ-ボプロップ機を中国で生産する事を骨子とする事で合意したが、将来新鋭機の開発を共同で行う含みも残している。合意契約は米中両国政府認可が前提で、発効後12~18か月後より生産開始に入る事が予定されている。新鋭機の開発には具体的な言及は避けているが、Caiga社自身は自社技術でPrimus 150の開発を進めている事は既に「公知の事実」である一方、Cessna社もERV (Engineering Research Vehicle)の開発を進めて居る事は知られて居り、将来両社の共同開発への発展も否定出来ない。Cessna社は昨年11月、Caiga社と合弁でビジネスジェット機のCitation XLSの中国での組立工場建設で合意して居るがこれはその第2弾と成る。Cessna社は昨年3月今後の提携の在り方に就いての広汎なMOU (Memorandum of Understanding-了解覚書、基本合意覚書、協議書と訳される法的拘束力を有さない文書)を交して居るがそれが契約書として順次具体化して居る過程と看做されている。中国としては欧米との合弁で技術やノウハウを手中に収めるる思惑がある一方、欧米側は航空機の軍事機密が中国側に移転する事を警戒している。ビジネス機特に低/中価格帯の販売不振が続く中でHawker Beech社が中国に買収され、Cessna社も中国に進出せざるを得ない事情を中国側に見透かされて居る一方、これらの提携から軍需機は外されて居る事で、米国側の懸念にも配慮している。何れにせよ中国は政府、民間一体と成って広汎な国土を空運によってカバ-しなければ成らず、そのニ-ズが相対的に少ない日本との空の交通インフラの開発では、彼我の格差は益々広がる事と成ろう。
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