2013年08月10日(土)03時13分
単発タービンヘリコプタ-Robinson R-66
米国Robinson社はヘリコプタ-の一般普及の為、低価格帯ヘリコプタ-の開発に注力、2011年には出荷機数10,000機の偉業を成し遂げ、現在世界のレシプロ回転翼機市場の90%を占める事実上の独走態勢を確立、日本市場でもその魅力的の価格で2012年末時点でR-22 Beta II(乗客1名 価格$226.000) 66機とR-44 Raven II (乗客3名 価格$442,000) 99機と日本市場でも圧倒的な存在と成っている。但しレシプロ機はタ-ビン機には性能面では劣る為市場よりタ-ビン機開発の要望が強く、2010年10月初めてのタ-ビン機のFAA形式証明を取り付けた。タ-ビン機が(乗客5名 価格$830,000) と言う低価格で売り出された為、人気沸騰で生産が需要に追い付かず、本年は生産は増強されたが、形式証明を取る事務手続がネックと成り、380機の受注残を抱えている。8月8日、Robinson社は2013年の生産機数を265機に増加する事、2013~2022年の10年間の生産予測を2,760機と発表した。尚2011年のFlight Global社の2012~2021年の調査書では、Robinson社の販売機数をRobinson R-22 1,170機、R-44 3,982機、R-66 1,722機と予測しているが、今後10年間で最も伸びが期待されるのは R-66である。ライバルのBell 206R は生産打切りを余儀なくされ、後継機の詳細はHeli-Expo 2014で発表する。100万㌦を切る対抗機種が出るか業界も固唾を呑んでいる。他にEurocopterのEC-120があるが価格は$1,400,000~1,900,000するので中国と合弁で本年末目処にハルピンで現地生産を開始する。中国での安いコストでR-66に対抗出来るコストで生産可能かに関心が集まっている。R-66は既に試験的に日本に1機輸入され、試験飛行を経て本年6月無事形式証明が取れたので、後はRobinson社の供給体制と、Robinson機はGarmin仕様に成っているが、日本が世界では当り前に成って来たGarmin器による計器飛行を認めるかの難関が残っている。何れにせよ、新たな進展は世界で次々と起るが、日本がこれに機敏かつ適切に対応出来るかが試される。
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