2014年02月26日(水)01時18分

(14-06) Citation社の再生プラン

Citation社はLight Jetのビジネス機製造メーカーとして日本でも知名度が高いだけでなく、日本の民間が保有するビジネスジェット機24機の大半はCitation機である。
日本でもマイクロジェット機のMustang (リスト価格3.4億円)より18億円するCitation 680 (Mid Jet)迄様々な機種がある。
国交省も昨年末検査機の更新の入札で従来の50億円程度のHeavy Jetに代えて、Light JetのCitation CJ4 (リスト価格9.3億円)を2015年より導入する事に成ったが、日本の現実に即した動きと言える。

リーマンショック以来の世界経済低迷の最大の犠牲者はピストン機・ターボ機メーカーのBeechcraft社とLight JetメーカーのCitation社である。
Beechcraft社はビジネスジェット機の生産より撤退、一旦カナダ企業に身売りしたが、昨年末Textron社が買収した。
これにより、Textron社傘下には、日本の小型固定翼機の主流を占めるCessna社、Light JetメーカーのCitation社、ビジネスジェット機の生産より撤退したがピストン機、ターボ機では根強い人気を有するBeechcraft社、市場に出回っている旧Beechcraft社のビジネスジェット機の一部を手直し更新するNextant社、更に回転翼機メーカーの老舗Bell社をも持つ低価格帯機材の総合メーカーとしての統合・再編を果した。
更に、Textron社はBombardier社のFractional Ownership運営会社FlexJetを昨年末買収、自社傘下のFlight Option社と合併・統合する事でNetJetsと世界のFractional Ownership市場の2大寡占体制を確立する事に成る。
その一方、ビジネス機のタイムシェアリングのニーズに則した、プリペードカードでビジネス機サービースを提供するSentinent社も傘下に持ち、一般利用者が欲する低価格機材に関する諸サービスの垂直・水平統合に大きく踏み出した。

他方、Citation社に対する2008年のリーマンショックの影響がどの様なものであったかも明らかにしたが、ビジネス機の需要は2008年以来半減したと言われて来たが、Citation社の場合、2008年の販売機数466機が昨年は139機と70%強落ち込む深刻な事態であった事が判明した。
従って、Citation社の再生プランは;
(1) 低価格帯機材のビジネス機サービスの垂直・水平統合による業績の再建。
(2) 大手Gulfstream社、Bombardier社に対し、小型車中心の日本の自動車メーカー
(3) 同様、低価格然し高品質の一般利用者用の小型機で勝負する。
(4) 今後は中価格帯のMid Jetの領域にも進出する。
Citation Latitudeは航続距離4,630km、速度815㎞/時、8
(5) 乗りで価格は14.9百万㌦、受渡は2015年。Super Mid-SizeのCitation Longtitudeは航続距離7,400km、速度907㎞/時、8名乗りで価格は26百万㌦、受渡は2017年。

(6) 既に中国はCitation社とCitation Latitude、 Longtitudeの中国での組立ての話を進めて居り、4月15~17日上海で開催されるABACE 2014でより詳細な情報が得られ様。
即ち、弱り目のCitation社を巻込もうとする中国、中国市場の将来性に戦略的な食指の動くCitation社の思惑がどの様な結果を産み出すか関心が集まっている。

日本としては、日本とも馴染みの深いCitation社が、日本の国情により馴染む低価格帯機材を利用したビジネス機サービスの統合を進め一大勢力を結集する一方、隣国中国で将来組立・生産も視野にある話し合いを進めて居る状況からは目は離せない。
一方、ビジネス機の利用では世界より大きく取り残された日本は、遅れを取り戻す為には、「点」として個々ばらばらに動いている日本のビジネス機業界関連企業、団体、潜在的利用層の垂直・水平的「協働」体制を確立、組織立った行動に出無ければ、益々激変する世界より取残されて仕舞う。

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