日本におけるビジネス機の在り方を考える

2014年06月11日（水）10時45分

(14-16) 2013年度の世界のLCCランキング

2013年度の世界のLCCのランキングが下記発表されたが；

（１）1970年代Hustonの国際空港が開港しそれ迄使われて来たホビ－空港が市内に近く然も利用者を誘致する為、利用用も下げたのを機会に、SouthwestがLCCとしての産声を挙げた。爾来40年、革新的なパイオニアであると同時に今日でも世界首位を守り抜くには格段の努力と経営力が必要。日本も学ぶべき事が数多くある。

(２) グロ－バルなLCCブ－ムに乗り遅れたアジアも急ピッチで追い付く努力をし、膨大な人口と経済の急成長で欧米先進国も目を見張る成長を遂げ始めた。

(３) 世界の主要国で最も遅れてLCC導入に踏み切った日本は、LCCのインフラが整備されて居ない事と、航空政策の推進者がサプライサイドに偏り、デマンドサイドのニ－ズを汲み上げ利用者の要望やニ－ズを優先する文化・風土が欠如して居る為、実績面でも近隣アジア諸国と比較しても追い付くどころか格差は益々拡って居る。バスへの乗り遅れは、アジア・オセアニアのLCC企業との提携が有っての上の事。

（４）本サイトはLCCとは対極の立場のビジネス機を扱って居ると思われ勝ちだが共通した要素が存在する。

１.ビジネス機も生産者側が欲する数十~300億円するデラックスな機材は日本の一般企業も利用者も全く関心が無い事は過去20年の歴史が実証済み。

2.代りに日本では過去四半世紀以上0.3~2.5億円程度の低価格帯機材を利用して来た。

3.日本の環境に馴染む回転翼機もここ数年業界のLCCと言われるRobinson社が0.27~0.85百万円程度の低格帯機材で市場を席捲、業界の大手Bell, Airbusも1~2.5億円程度の機材を供給するのに躍起。Robinsonの0.27~0.45百万円のレシプロ機は3年前10,000機の受渡を完了するヒット商品。その後市販を始めた0.85百万円の単発タ－ビン機は本年3月で500機の受渡を完了、680機の受注残を抱え昨年6月日本での型式証明も取得した。

4.Bell社は昨年のパリエアショ－で対抗機の生産を発表、本年2月のHeli-Expo 2014でモデル機を出展したが価格はRobinson機と対抗出来る価格と明言、1億円前後と推測されるが、価格も明確に設定されて居ない会場で数百機を受注、日本の某顧客も5月中旬日本の顧客第一号として購入契約に署名した。

5.何れにせよ、日本でビジネス機を普及させる為には従来の発想上の延長では何事も成就しない事は過去20年の歴史が雄弁に物語っている。日本が現在最も必要とするのは、市場・顧客の立場に立ったLCC的目線である。

2013年度世界のLCCのトップ10

日本のLCC5社の利用客総数14.6百万人は、14位のCebu Pacific Philippines14.4程度。

2013年度アジア・大洋州トップ10社

コメントを残す コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

コメント

名前

メール

サイト

次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。

上記キャプチャコードを入力してください*