2014年11月26日(水)01時14分

(14-28) ビジネス機の価格

 

本サイトでは何回か取り上げたビジネス機の価格は、過去1年半富裕層が買い捲る上位高級機種と一般が利用する低価格機材の市場2極化の分化が鮮明と成り、業界の大きな悩みの種に成っている。ビジネス機の利用が「金持ちの道楽」と言う側面を持つ事は誰も否定しないが、各国のビジネス航空協会は「一般ビジネスマンの移動」為の「生産性向上のツ-ル」と言う社会的な有用性をアッピ-ルする事で「金持ちの道楽」と言う政治的な批判を懸命に「擁護-Advocacy」して来た。然し、2008年秋のリ-マンショック後のグロ-バルな経済低迷は事態を一変させた。バブルを演出した金融界はバブルが弾ける事は充分予測し、早々に売り抜けた資産をTax Havenに隠した為、さしたる打撃を受けず社会的な批判を浴びた。折しも、中東の産油国、新興国の「特権階層」が「ステ-タスシンボル」として上位機種を買い漁った為、ビジネス機メ-カ-の上位機種製造業者はそれ程業績の落ち込みはなかったが、中/低価格機材メ-カ-は経済破綻や集約、リストラを余儀なくされた。営利事業である以上、上位機種メ-カ-は「より遠く、速く、高い」機材の開発に奔走、富裕層のニ-ズにおもねる一方、余り話題に成らない低価格帯機材の開発も進み市場の2極化は一層鮮明に成った。無論中間機種も幅広く利用される。この様な2極は元々存在したが「金持ちの道楽」と言う側面が表面化しない様極力「擁護-Advocacy」の広報に注力して来た各国のビジネス航空協会は正に大きな岐路に立たされている。日本も「特権階層」による利用が無い訳ではないが、大手企業による上位機種の所有や利用は国内ても海外への中/遠距離飛行でも皆無なので幸い暴風圏外にあるが、業界誌も機種別の価格帯への読者の関心の高まりに応え、メ-カ-のリスト価格と夫々の価格帯内での市場シェア-を纏めて掲載したのでご紹介する。尚最高級のビジネス機は150万㌦程度の商用機や最高値の400百万㌦に近いAirbus A-380をビジネス機仕様にしたものも「特権階層」間で人気が有るが此処では省略する。

 

Large/Long Range/ VIP AirlinerSuper Light/Midsize

 

機  種

価格

シェア-

機  種

価格

シェア-

Bombardier

Challenger 605

Global 5000

Global 6000

Global 7000

Global 8000

$31

50.2

62

72.6

68.7

31.0%

Bombardier

Learjet 75

Learjet 85

Callenger 350

CJ3

$13.8

21.2

26.54

8.44

21.9%

Dassault

Falcon 900 LX

Falcon 7X

Falcon 8X

Falcon 5X

42

52.8

57

45

14.3

Cessna

XLS+

Latitude

Sovereign

X+

Longitude

12.9

16.25

18.1

23.5

26

28.2

Embraer

Legacy 600

Legacy 650

Legacy 1000

26

31.6

53

5.7

Dassault

2000LXS

2000S

33

27.7

15.5

Gulfstream

G450

G550

G650

G650ER

42,2

60

64.5

66.5

35.8

Embraer

Legacy 450

Legacy 500

16.57

20

Airbus

ACJ318

ACJ319

ACJ320

ACJ321

72

87

95

110

2.8

Gulfstream

G150

G250

15.7

24.5

8.0

Boeing

BBJ

BBJ2

BBJ3

BBJ MAX8

BBJ MAX9

80

93

104

100

110

5.6

Others

26.4

Others

 

4.8

 

 

 

以上の上位機種は日本の民間には皆無。国交省はBombardier, Gulfstreamの Heavy Jet 4機を2015年中に退役予定。残るは自衛隊機及び海上保安庁の所有機のみ。朝日航洋

はMidsizeのCessna Sovereign (Cessna 680)を2機を買い替えたが,1機はトヨタ用でMidsize故に香港位迄は飛行可能と成った。

Superlight/MidsizeTurboprop

機  種

価格

シェア-

機  種

価格

シェア-

Bombardier

Learjet 70

11.3

$13.3

Cessna

Caravan

Grand Caravan

$2.15

2.52

6.0

Cessna

Mustang

M2

CJ2+

CJ3+

CJ4

3.47

4.67

7.27

8.44

9.4

60.8

Daher-Socota

TBM 900

3.7

6.3

Eclipse

EA550

2.9

3.3

Epic

E1000

2.75

Embraer

Phenom 100E

Phenom 300

4.16

8.96

7.0

Piper

Meridian

2.2

15.5

Honda

HA-420

4.5

Pilatus

PC-12

3.9

10.6

Pilatus

PC-24

8.9

Beechcraft

King Air C90GTx

King Air 250

King Air 350i

King Air 350iER

3.89

6.1

7.42

8.46

46.5

Syberjet

SJ301

7.25

Piaggio

Avanti Evo

7.4

1.3

Cirrus

Vision SF50

1.98

Evektor

EV-55

2.2

Others

15.6

Others

13.8

この程度の価格帯に至り始めて日本に姿を見せるが現在30機余が使われているものの、大手企業の所有は皆無。中小の個人オ-ナ-所有機以外、朝日、中日、毎日、読売の報道機4機が大半で、一般がチャ-タ-可能な機材は数機だが、商用機、コミュ-タ-機の50~10倍近い運賃では、海外ビジネス機訪問客の国内移動或いはセレブ、VIP用の足にしか使われない。ビジネス機として過去四半世紀日本で利用されて来たのは$0.3~2.5百万㌦程度の上記リストより更に一段下の低価格帯機材。それでも「旅客の2点間輸送」に使われる事は少ない。日本で「旅客の2点間輸送」利用可能な機材は1百万㌦前後の低価格帯ヘリコプタ-を短距離、短時間Air Taxiとして利用する事。但し、固定翼機と異り空港は必要とせず、30,000と言われる全国のヘリポ-トを利用する事で豊富な各種地上交通手段の補完的利用が期待される。

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