2013年03月06日(水)02時43分

オーストラリアのヘリコプタ-数の増加

オーストラリアはアジア・大洋州の最大のビジネス機保有国。ビジネスタ-ボプロップ機、ジェット機、ヘリコプタ-の保有機数でも過去も現在もダントツの一位。

ビジネス機はアングロサクソン系の諸国(カナダ、オーストラリア、南ア連邦)或いは旧植民地 (シンガポ-ル、香港、インド) で多く使われて来たが、オ-ストラリアは広大な国土面積(日本の20倍、米国、中国の8割)に人口2200万人が住む人口密度の薄い国で日本の様に地上交通網を縦横に張り巡らせる事は経済的に正当化出来ない。従って空運に頼る処も大きい。資源に恵まれ、50年代より日本もその開発にあたり、、日本への重要な資源供給国でもある。ヘリコプタ-もビジネス機の一翼を担う重要な機材であるが、AHIA (Australian Helicopter Industry Association)は最近、オ-ストラリアのヘリコプタ-数が急激にに増え今後も増え続けるとのバラ色のシナリオを描いて見せた。日本は、アジア・大洋州ではオ-ストラリアに次ぐヘリコプタ-大国であるが、話題としてはより魅力的な高級ビジネスジェット機の陰で二流市民的な取り扱いを受けているが、国土面積が狭く、人口が密集して地上交通の渋滞が起り易い日本では、寧ろヘリコプタ-がビジネス機の本命と目される。技術開発が進み一派餡企業マンでも出張時に利用可能な低価格帯の機材も開発され、衛星を使ったGPSの計器飛行も可能に成って来た現在(日本では無論規制緩和が必要だが)、従来の常識とは異った展開が見られ日本もこの世界的潮流に乗らなければならない。

  1. オ-ストラリアのヘリコプタ-数は200機を越えるが、数年中に3000機、11年後には4,000機を越える事も予測される。
  2. 現在は約半数が低価格帯の米国Robinson社のR-22 531機, R-44 467機のピストン機が占める。。
  3. 但し、資源開発に多人数の要員や資機材の輸送が必要な為、2012年にはタ-ビン双発の機材も前年比7%伸び、今後大きな成長が望まれる。機種としては、Bell 412, Kawasaki BK117, Sikorsky S-76, Eurocopter AS332, Agusta Westland AW 139が代表的な機種。この種双発タ-ビン機は7年後には760機と3倍増するであろう。
  4. 資源開発には農業も含まれ、現在ヘリコプタ-の30%は農業用に利用されている。現在日本ではTPPに関連し農産物の自由化が熱い論議の的に成っているが、オ-ストラリアの耕地面積は日本の1300倍と言う途方もない広さである。
  5. 何れにせよ、日本も最も日本の国情に合ったヘリコプタ-をビジネス機の重要な機材として位置付けし見直す時期に至った。

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